株式会社シマムラは、
和歌山で184年続く老舗の髪油屋です。
歌舞伎の化粧下地などに使われてきた
「鬢付け油」をつくり続ける一方、
国内でのオリーブ栽培の先駆けとして、
民間オリーブ園の開設にも取り組みました。
成分の配合や練り方など
独自の製造技術を開発し
今も引き継がれる「鈴虫びん附」
1919年香川県小豆島にて、
民間によるオリーブ栽培の
先駆けとなるオリーブ園を開設。
シマムラは、長い歴史の中で
「油」を軸にしたものづくりを続けてきました。
シマムラは1842年の創業以来、
鬢付け油の製造を続けてきました。
現在、その技術を担っているのは、
“現代の名工”から手仕事の技を受け継いだ
ただ一人の若手職人。
機械では再現できない練りや温度管理など、
繊細な工程を今日も
手作業で守り続けています。
一方で、鬢付け油の原料となる木蝋(モクロウ)は、
かつて日本の暮らしを支えた素材でありながら、
使われる場もつくり手も減り、
文化として続けにくい状況にあります。
“素材の未来”と“技術の未来”、
どちらも、未来に向けて課題を抱えています。
伝統は、守るだけでは続かない。
鬢付け油は、需要の変化や原料の入手難など、
存続の危機に直面した時代もありました。
それでも続いてきたのは、
「必要とされ続けた」からです。
今の暮らしの中で使える形に再編集してこそ、
次の時代につないでいける。
そう気づいたとき、私たちは
鬢付け油の技術を、
現代の整髪料として
再構築しようと決めました。
伝統の鬢付け油に欠かせない
モクロウのツヤとまとまり、
シマムラが長く大切にしてきた
オリーブオイルのうるおい。
この“技”と“歴史”をひとつに重ね、
今の暮らしに寄り添う
ちょうどいいバーム─ BIN BALM をつくりました。
これは、伝統をただ残すためではありません。
日常の中に息づく形で、
文化の灯を未来へつなぐための挑戦です。
受け継がれた知恵を、いまの形で。